パトロンとパトリオット

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最近ではあまり使われなくなりましたが、才能ある芸術家を芽が出るまで育てたりする人を「パトロン」ということがあります。

イタリアのルネッサンスも、メディチ家など芸術家の後援者がいたからこそでしょうね。

また、「愛国者」のことを英語で「パトリオット(ペイトリオット)」といい、
アメリカ軍の兵器の名前に「パトリオットミサイル」というものまであります。

このパトロンとパトリオットは、それぞれ patron と patriot とつづります。

pat- ではじまるこの2つの言葉の語源をたどって理解すると、イタリア語の大事な言葉のいくつかがカンタンにわかるようになるのです。

その語源とは、ラテン語の pater (パテル)、つまり「父」に行き当たります。

ここが原点です。

「父」から「主人」とか「祖国」へとつながり、「パトロン」、「パトリオット」になったのですね。

 

さて、paterを語源とした肝心のイタリア語ですが、

イタリア語の「父」は padre (パードレ)、「主人」は padrone (パドローネ)、「祖国」は patria (パートリア)といいますが、全部語源は同じであることがすぐわかります。

さらにはまた patrimonio (パトリモーニオ)も、「遺産、相続」ですが、これも「父から受け継ぐもの」と考えると、すっと理解できますね。

 

それではイタリア語の patria と patrimonio を聴きながらおさらいしておきます。

 

 

vocabolario

padre (男性名詞)「父」

padrone (男性名詞)「主人」
padrone di un cane 「犬の主人」

patria (女性名詞)「祖国」
lottare per la patria 「祖国のために戦う」

patrimonio (男性名詞)「遺産、相続」
patrimonio artistico

 

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バストとお墓

busto

 

「バスト」はなんとイタリア語由来の英語

「バスト」は、胸部、特には女性の胸部のサイズを言うのに一般的な外来語として使われています。ところがこの言葉の由来を探ってみると、あるイタリア語に出くわし、ちょっと意外な展開になるのです。

まず「バスト」という外来語ですが、これは英語の bust から来ており、その英語はなんとイタリア語の busto (ブースト)がもとになっているのです。

イタリア語で busto といえば、われわれがバストから想像できるような「上半身、胸部、バスト」の意味がありますが、その他にも意外な意味があり、これが今回のおもしろいテーマにつながってきます。

 

バストはお墓?

イタリア語の busto の意味には「胸、バスト」と同時に「胸像」があるのですが、ここまではバストから連想できると思います。(冒頭の写真のようなものが胸像です。)

ところがさらに古語としてあまり使われませんが、とても意外な意味があるのです。それはなんと「お墓」なのです。バストからは想像もつきませんね。

というのも、busto の語源であるラテン語の bustum は「お墓」という意味で、なぜならその昔、墓石の上に死人の胸像を飾り立てていたからなのです。

そういわれると「お墓 ⇒ 胸像 ⇒ バスト」がつながってきませんか?

それではイタリア語の busto の発音を聴いてみましょう。

 

vocabolario

バストから学べてしまう、イタリア語を整理してみます。ちょっと日本語の「バスト」という言葉のイメージまで変わってきますよね。

busto (nome m.) 「上半身、胸部、バスト、胸像、(古語として)墓」
―fotografia a mezzo busto 「上半身の写真」
―un busto di Garibaldi 「ガリバルディの胸像」

bustino (nome m.) 「コルセット」

 

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アニメは魂?

アニメはそもそも…

日本語では映画やテレビで上映、放映される漫画のことをアニメといいますが、もちろんこれはアニメーションの略です。

アニメ」という言葉を聴くと、日本人はどうしても子どもたちの人気のキャラクターを想像するので、楽しく、愉快な感じがしますね。ところが「アニメ」というのは、もともととても高尚な(?)コトバなのです。

 

アニメの由来

「アニメ」は古代ギリシア語・ラテン語の animus が由来であり、イタリア語の anima でも同じようにそもそも「魂・生命・息吹」という意味があります。イタリア語には anima と animo という似た単語がありますが、anima の方が「霊魂・魂」に近く、animo の方が「心、精神」に近い意味があります。

動詞では animare となり「生命を吹き込む、活気を与える」となります。

ですから漫画のキャラクターが動画として生き生きと動くこと(= animato )で、アニメーションということになったのでしょう。

 

イタリア語の「アニメ」

イタリア語で「アニメ」は cartoni animati または disegni animati といいます。

また「動物」という英語の animal、イタリア語の animale、つまりアニマルもこの anima という同じ語源から派生した単語なのです。ネイティブアメリカンなどがもっているアニミズム(万物に霊魂があるという考え方)も、anima が元になっています。

この考え方を知ると、日本語になっている「アニメ」も、少し違った印象になりませんか?

 

それでは最後にクイズです。 unanime というのはどういう意味でしょうか? un は「ひとつの」なので、「心をひとつにする」というのがヒントです。答えは↓です。

 

vocabolario

anima (nome f.)「魂、霊魂」

animare (verbo)「生命を与える、活気を与える」
―disegni(cartoni)animati 「漫画、動画、アニメ」

animale (nome m.)「動物」

animo (nome m.)「心、精神、意思、勇気」
―stato d’animo 「精神状態、気分」

animismo (nome m.)「アニミズム」

uanime (aggettivo)「満場一致の」
unanimità (nome f.)「満場一致」

 


「テルマエ・ロマエ」

111030_1453~02.jpg 「テルマエ・ロマエ」

「テルマエ・ロマエ」の意味は・・・

現在、「テルマエ・ロマエ」という映画が大ヒット上映中で、話題になっていますね。原作の漫画を映画化したものだとか。

内容は、古代ローマの公衆浴場の設計技師が、現代の日本の銭湯にタイムスリップする、というとても面白そうなコメディです。

ところで、この「テルマエ・ロマエ」というタイトルですが、Thermae Romae と綴ります。ラテン語ですね。thermae とはラテン語で 「温泉、共同浴場」という意味。つまり Thermae Romae は「ローマの温泉」 ということです。

 

thermo- は「熱」に関わりがある!

ここで語源の話をしましょう。thermo- というのは「熱」に関するコトバになっています。

例えばこの thermae の「温泉、浴場」も熱に関係していますし、「体温計」は英語で thermometer といいますが、ここにも thermo- が登場しています。

テルモという体温計などの医療機器で有名な会社がありますが、この社名も thermometer に由来しています。

 

イタリア語で「温泉」は?

さて、イタリア語では「温泉、共同浴場」は、terme (テルメ)といいます。thermae とよく似ています。「テルマエ・ロマエ」にイタリア語を学べるヒントがあり、このコトバも身近になってきますね。

vocabolario

  • terme (女性名詞 複数) 「温泉、(古代の)公衆浴場」
  • termale (形容詞) 「温泉の」

※ 「テルマエ・ロマエ」のイタリア語版も購入できます!⇒テルマエ・ロマエ(イタリア語版)

 


モナ・リザは、モナ・リザにあらず!

111030_1453~02.jpg モナ・リザは、モナ・リザにあらず!
 

gioconda.jpg

「モナ・リザ」が通じないイタリア

今日は、いつもとちょっと趣向を変え、イタリア語でも、すぐには連想ができない名前についてです。

先日あるイタリア人のお母さんとお会いしました。かわいらしい娘さんを連れています。

「お名前は?」と聞くと…

「ジョ」、

「ジョ、Gio?」

これはもちろん愛称で、正式にはGioconda (ジョコンダ)だったのですが、話がわからないのはそれからです。

そのお母さんが、「日本では同じ名前が、ダ・ヴィンチの絵でよく使われてますネ~」と言うのです。

ダ・ヴィンチの「ジョ」という絵?

私はなんのことだかわかりませんでしたが、よく考えてみれば、「ジョ」は「ジョコンダ」、「ジョコンダ」は「モナ・リザ」。

・・・「モナ・リザ」のイタリア語の呼びかたなのです。

「モナ・リザ」はイタリアの絵ですから、イタリア人も「モーナ・リーザ」と言いそうですが、イタリアでは、La Gioconda (ラ・ジョコンダ)と呼びます。

 

ミッキーマウスのイタリア語は?

世界的に同じ名詞だとおもっていたらイタリア語だと全然違った、という例は他にもあります。

ミッキーマウスも、イタリア語では Topolino (トポリーノ)といいます。「ネズミ」のことをイタリア語では topo というからです。

イタリア人は当然だ、と思って使っていてもわれわれにはすぐにはわからない固有名詞は結構あるんですね。

vocabolario
  • topo (男性名詞) 「ネズミ」

 

 


ホワイトハウスのイタリア語は

111030_1453~02.jpg ホワイトハウスのイタリア語は

casabianca.jpg
住まいの雑誌Casa BRUTUS

Casa BRUTUS(マガジンハウス刊)という住まい・建築雑誌をご存じでしょうか?この casa はイタリア語で「家」という意味です。
突然ですが、では、ここでクイズです。

「白い家」とはイタリア語でなんというでしょうか?

ヒントです。

イタリア料理店でメニューを見ると、「白ワイン」 vino bianco (ヴィーノビアンコ)、「赤ワイン」 vino rosso (ヴィーノロッソ)と書いてあるのを見たことがありますよね。

vino (ヴィーノ)が「ワイン」のことですから、
bianco は「白」、は rosso は「赤」です。

では、さきほどのクイズの「白い家」はわかりますね。

答えは・・・

casa bianca (カーザビアンカ)です。

(なぜビアン「カ」となるかは、casaという女性名詞についているからです。このご説明はまたの機会に。)

カーザビアンカ・・・。これは映画で有名な「カサブランカ」とよく似てるな~、と思った方はセンスがあります。「カサブランカ」はスペイン語でいう「白い家」です。よく似ていますね。

「白い家」は、英語のホワイトハウスのことですから、ニュースでもあのアメリカ大統領官邸のことをイタリア語で、 la Casa Bianca (ラ カーザ ビアンカ)といいます。

これで、「Casa」は、身近になりましたね。

logo_small.jpg vocabolari
  • casa (女性名詞) 「家」
  • biaco (形容詞) 「白い」
  • rosso (形容詞) 「赤い」

レプリカ

111030_1453~02.jpg レプリカ 

replica.gif

「レプリカ」はなんとイタリア語

何かの作品や製品のオリジナルに対して、「複製品、模造品、コピー」のことを「レプリカ」といいます。

この「レプリカ」は、 replica 、として英語でも使われますが、もともとはラテン語やイタリア語から派生しており、なんと、イタリア語も replica で、「レープリカ」と発音し、まったく同じ意味で使われています。

例としては、

una replica di Gioconda (ウーナ レープリカ ディ ジョコンダ)

であれば…、

Gioconda は、「モナリザ」ですから、「モナリザのレプリカ・複製品」となります。

ただ、 replica は、「コピー・複製品」という意味だけではありません。

さてここで問題です。replica が動詞になると replicare (レプリカーレ)となるのですが、

Lo spettacolo e’ replicato. (ロ スペッターコロ エ レプリカート)

※ spettacolo (=スペクタクル ⇒「上演、公演」)

となると、どういう意味になるでしょう?

語源をたどると、なんと女性のスカートである「プリーツ」にまで関わってくることがわかりました。

logo_small.jpg vocabolario

  • replica (女性名詞) 「
    コピー・複製品 」
  • replicare (動詞) 「再演する」
  • spettacolo (男性名詞) 「
    上演、公演 」


【フレスコ画、とれたて野菜】

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♪ STEP 1 ♪(お時間のない方はここだけ)
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「フレスコ画」というのをご存知ですか?

イタリア・ルネッサンス期の壁画などで、
盛んに用いられた絵の描き方です。

この「フレスコ(fresco)」は、ずばりイタリア語。
意味は「フレッシュ(fresh)、新鮮」ということです。

でも、壁画とフレッシュは結びつきませんね。
どういうことかというと、
絵の描き方にヒントがありました。

このフレスコ画は、壁に漆喰(しっくい)を塗って、
その漆喰が乾かないうちに、
つまり「フレスコ(fresco)」な状態で、
顔料で絵を描くことからきているのです。

フレスコはフレッシュということですから、
野菜でも新鮮でとれたてのものは、
イタリア語で、frescoと言います。

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♪ STEP 2 ♪ (さらにステップアップされたい方は)
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frescoは「新鮮な」という意味のほかに、
「涼しい、冷たい」という意味もあります。

例えば、
acqua fresca(アクアフレスカ)
といえば、
「冷たい水」ということになります。

ちなみにこのacquaは「水」です。
同じ語源としては、
スポーツドリンクのアクエリアスaquariusがあり、
名前の由来は「水瓶座」のラテン語の英語読みだそうです。

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♪ おすすめ ♪(イタリア語への近道なら)
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Corso d’ascolto Unita’ Uno

NHKラジオ講座にも出演、10年の講師キャリアの集大成
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