15.イタリア語の数と冠詞(4)― 映画「イル・ポスティーノ」
イタリア映画の名作のポスターです。
イタリア語の数と冠詞(4)
【 映画「イル・ポスティーノ」 】
南イタリアの島を舞台に、郵便配達員のMarioと、詩人Nerudaとの友情を描いた作品、
「イル・ポスティーノ」(1994年 マイケル・ラドフォード監督)は、心に沁みるいい映画です。
記憶に残されている方も多いかと思います。
さて、題名のポスティーノは postino で「郵便配達人」のことを指しますが、
この「イル」はなんでしょう?
映画「イルポスティーノ」を知らなくても、イタリア料理店の名前などで「イル~」という店名は聞いたことがあると思います。
イルキャンティ、イルピアッティ、イルポスティーノ、etc.
これが今日学ぶ「定冠詞」というものです。
前々回、不定冠詞(不特定なものを指す)を学びましたが、その反対で、定冠詞は「特定のものを指すとき」に使われます。
こちらの方が学びやすいですね。
英語のタイトルは The Postman となっているように、
定冠詞は英語の the のようなものだといえましょう。
さて、postino は男性名詞ですか? 女性名詞ですか?
もう大丈夫ですね。
男性名詞の単数です。
il がアタマにつくと、これだけで「男性名詞の単数」だとわかるのです。
ここが大切です。それでは発音練習をしましょう。
il postino
イタリア語の「男性名詞の単数」の定冠詞は「il」で、複数の場合は「i」です。
libroは、oで終わるので男性名詞(単数)でしたからil libro、複数ではi libriとなります。
< esercizio(練習)>
libroに、定冠詞をつけて、単数、複数と発音してみましょう。
※ anno(年)のように、母音ではじまる場合は l’anno(単数)や gli anni(複数)のように定冠詞が変化する例外もありますが、まずはこの il libro、i libri のカタチが基本です。