神さまとパニック

パニックとギリシア神話

人は、何かびっくりするようなこと、予期しないことに出会うと気が動転してしまい「パニック」を起こします。

「パニくる」という造語の動詞まであるようです。

イタリア語でも、 panico (パーニコ)という単語があり、最近もイタリア人が使うのを耳にしました。意味はまったく同じです。

この panico のパニックは、なんと面白いことにギリシア神話のある「神」と関係があるのです。

ギリシア神話には、ヒツジやヒツジ飼いを監視する牧神で、Pankòs (パンコス)という神様がいます。この牧神は、機嫌が悪いと突然、恐ろしく怒り、ヒツジも荒れ狂ってしまうことがあるそうです。

それでこの Pankòs によって突然もたらされる恐怖や混乱のことを panico (パーニコ)、すなわち「パニック」というようになりました。

では、さらにもう一つ、ギリシア神話の神を起源としたイタリア語の形容詞があります。それは何でしょう? ヒントは「酒」の神です。

 

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【ひとりごと】

先日、2年ぶりにイタリアに行って感じたことの一つは、「ショーウインドウがオシャレ」です。ヨーロッパの他の国と比較しても、イタリアが突出しているといえるのではないでしょうか?

私はそれほどショッピングに関心があるわけではないのですが、それでも街を歩きながらの買い物が楽しく、女性の気持ちが本当によくわかりました。

また買い物もイタリア語を使うのと使わないのとでは、店員さんの反応が変わってくるようですし、店員さんとのコミュニケーションをして買った物は、ちょっと思い入れが強くなります。

イタリア語は難しいと敬遠されますが、日本語である外来語の中からも、イタリア語との結びつきが深い単語というのはたくさんあるんですね。

それを「発掘」する作業を私はひたすらやっております…。こうした言葉の数々を集めて、さらに体系化してイタリア語の基礎を31日で学んでしまう、というあり得ない企画がこちらのメルマガです。


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紀元前、紀元後・・・


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紀元前、紀元後は、B.C. A.D. A.C. D.C.??

今回は、紀元前、紀元後をテーマにして学んでみます。

博物館に行くと、B.C.100とか、A.D.100とか書いてありますね。あれは、紀元前100年、紀元後100年、ということですが、略は、B.Cは before Christ、A.D.は anno Domini です。

ところが、イタリアへ行くと、ちょっと混乱してしまいます。A.C.100とか、 D.C.100とか、書いてあるのです。

あれ?これは紀元前だったかな、紀元後だったかな?とならないために、何の略だったかを覚えておくと忘れません。

 

イタリア語の表記は

紀元前のA.C.は avanti Christo (アヴァンティ・クリスト)

紀元後のD.C.は dopo Christo (ドーポ・クリスト)

avanti は、「前に、前方に」という意味で、andare avanti (アンダーレアヴァンティ)で「前に進む」となります。dopo は、「あとで、次に」という意味で、 dopo (ア ドーポ)は「また、あとでね」なんてことにも使います。

つまり「キリストの前、キリストの後」ということです。

 

ちなみに1000年祭は・・・

ちなみに、キリスト教では、1000年祭のことを millenium(ミレニアム) といいます。西暦2000年も「ミレニアムだ!」といってお祭りしましたね。このことを、知っておくとイタリア語の1000の単位は、カンタンです。

イタリア語の数字の1000は mille (ミッレ)なのです。2000は due milla 、3000は tre milla ・・・となるわけです。

さらに、単位のmm (ミリ)は、1mの「1000」分の1ですから、millimeter (ミリメーター)なのです。

ここでも mille (ミッレ)が登場しています。面白いですね。

 

vocabolari

  • avanti Christo 「紀元前」のA.C.
  • dopo Christo 紀元後」のD.C.
  • avanti は、「前に、前方に」

    andare avanti (アンダーレアヴァンティ)で「前に進む」

  • dopo は、「あとで、次に」

dopo (ア ドーポ)は「また、あとでね」

ルネッサンス→

firenze

ルネサンスはどうしてフランス語?

私は先日、久しぶりに Toscana 地方の Firenze を訪れました。

やはり、毎年世界中から何十万人という観光客を引き寄せるだけあり、街の至るところで歴史が感じられる素敵なところです。市街地図も、何世紀も前からほとんど変わっていないとのことです。

Firenze はルネッサンスの都として14~16世紀ごろにかけて栄え、レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロという大芸術家を生みました。

しかしヨーロッパの歴史上、特に有名なこの古典文化の復興運動のことを、どうして「 ルネッサンス 」というのでしょうか?

そもそも「 ルネッサンス 」は、イタリアのこの Firenze を中心として栄えたにも関わらず、なぜか Renaissance( ルネッサーンス )という「フランス語」で世界的に知られています。

調べてみたところ、どうやらフランスの歴史家がこの「 ルネッサンス 」という用語を名づけたことに由来しているようです。

 

イタリア語はリナッシメント

しかし、誇り高い(!?)当のイタリアでは、ルネッサンスのことをフランス語ではなく、

Rinascimento( リナッシメント )

というイタリア語で呼びます。

この「 ri 」は「 リピート、リバース、リバウンド 」の「 リ 」で「 再び 」という意味であり、nascimento は nascere ( ナッシェレ = 「 生まれる 」)という動詞からわかるように「 再び生まれる 」 ⇒ 「 再生 」 のことだったのですね。

「 再生 」はもちろん古代ギリシア・ローマの文化の再生を意味しています。

ルネッサンス ⇒ renaissance( 仏語 )⇒ rinascimento( イタリア語 )

となるわけです。

 

【ひとりごと】

先日、2年ぶりにイタリアを訪れました。トスカーナ地方のFirenzeと、シチリアのPalermoの2都市を訪れましたが、あまりの違いに2カ国を旅したような気分でした。

Palermoでは、地元の人には口ぐちに「Firenze? 行ったことないな~」といわれ、びっくりしました。

イタリアは、地方にそれぞれご自慢のワインや郷土料理もあり、やはり、それがイタリアらしさの良いところだな、と思いました。

 

J と G

111030_1453~02.jpg J と G
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今日は、一つ、読み方について復習しましょう。

イタリア語のアルファベットの数は英語と変りませんが、ほとんど使われないアルファベットがいくつかありました。

そのひとつが、「J」です。

J」 は「judo 柔道、jazz ジャズ、jeans ジーンズ」など、特定の外来語や、人名や地名を表すときにしか用いられず、一般にイタリア語は「ja ジャ、ju ジュ、jo ジョ」の発音にあたるものは「gia、giu、gio」と表記しました。

例えば、

giapponese は・・・

そうですね、英語の japanese「日本人」 です。「ジャッポネーゼ」と発音します。

それでは、

giornalismo はどうでしょうか。

そうです。

これは、英語の journalism 「報道、ジャーナリズム」、「ジョルナリズモ」と発音します。

イタリア語の「こんにちは」というあいさつにあたる「ブオンジョールノ」。

これは、 buon giorno でしたね。

これで、「gia、giu、gio」は「ジャ、ジュ、ジョ」と読むことが、定着したのではないでしょうか?