バッティングフォームとチーズ

スポーツのフォームとチーズ

野球やテニス、ゴルフなどのスポーツで「あの選手のフォームは美しい」などと言うことがあります。イチロー選手のバッティングフォームも美しいですね。

この「フォーム」というのは日本語ではなんと言うのでしょう?

カタチ? 様式? 姿? 形式?

なんだかスポーツでいうところの「フォーム」に該当する日本語はないような気がします。それだけ「フォーム」という外来語が日本語のように浸透しているのでしょう。

さて、このフォームというのは英語で form とつづるのですが、ラテン語の forma (フォルマ)を語源としており、イタリア語にはそのまま forma (フォルま)という単語があります。

例えば、(cilindrica (=「円筒状の」))

Sul tavolo c’era uno strano oggetto di forma cilindrica.

といえば、

「テーブルに、円筒の形をした変なものがありました。」となります。(←それこそなんか変な例文ですね。)

 

フォームとチーズの関わりとは?

では、今回のテーマである「フォームとチーズ」ですが、一体何の関わりがあるのでしょう?

ヒントは、チーズを製造するところにあります。冒頭の写真を見ていただければわかるように、チーズというのは、円径のようなある「型」をとって作られ、それが切られて売られています。

つまり製造のための丸い「型」( = forma )に流し込まれて発酵して作られたのがチーズであり、イタリア語の

formaggio (フォルマッジョ )

の forma だったのですね。チーズという意味のイタリア語に、こんな「フォーム」が隠されていたのです。

 

 

 

 

ベネッセコーポレーション

ベネッセコーポレーション

「赤ペン先生」で有名なベネッセ

「赤ペン先生」で有名な「進研ゼミ」は、ベネッセコーポレーションによって運営されていますが、「ベネッセ」はみなさまもご存じのブランドですね。今回は教育ビジネスでは日本でもトップクラスのこの「ベネッセ」を取り上げてみましょう。

どうして「ベネッセを?」と思われるかも知れませんが、イタリア語を学ぶ上で、とてもよいネーミングだからです。

 

さて、この「ベネッセ」は、benesse とつづりますが、分解すると、

bene + esse

の2つに分けられます。両方ともラテン語なのですが、それぞれ意味があり、

「よい、正しい」という意味の bene

「生きる、暮らす」という意味の esse

この2つを組み合わせた造語だったのです。「よく暮らす、よく生きる」ための会社という企業理念をあらわしていたのですね。

 

イタリア語に極めて近いbenesse

もうここまで来るとお分かりと思いますが、イタリア語はラテン語を起源としていますから、bene + esse はイタリア語で

bene + essere

となります。本当によく似ています。essere bene (エッセレ ベーネ)というともっとよくわかるでしょう。

essere は、英語のbe動詞にあたるのですが、動詞だけではなく、そのまま「存在」として男性名詞としても使われています。

一方、bene も

Parli bene inglese.

「君は英語を上手に話すね」のように副詞として使われていますが「善、良いこと」という名詞もあります。

それにしても、ベネッセコーポレーションの「ベネッセ」には「よく暮らす、よく生きる、良い存在であること」という深い意味があったとは驚きでした。
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モノクロとモノトーン

monocromo

モノクロとモノトーン

今でもおじいさん、おばあさんの世代は、映画やテレビがすべて白黒であった時代を知っており、「昔のテレビはみんなモノクロだったんだよ」と、言います。

また、私が大学生だった頃(15年ほど前ですが)、女の子の学生の間で黒が大流行したことがありましたが、そういうときは「この冬は、モノトーンのファッションが人気」なんていう言い方をします。

 

そもそも、この「モノ」というのはなんでしょうか?

今回は「モノ」にスポットを当てて、イタリア語に迫ってみましょう。

 

モノのmono-とは?

この「モノ」の mono- とはモノクロやモノトーンから連想されるように、「単一の、一つの」をあらわすギリシア語が起源の接頭辞(せっとうじ)です。

ですから、

mono (一つの)+クロム(色)で「モノクロ」

mono (一つの)+トーン(色調)で「モノトーン」

となっているのですね。

イタリア語でももちろん mono- といえば、「一つの、単一の」であり、モノクロとモノトーンはイタリア語でそれぞれ、

monocromo (モノクローモ)

monotono (モノートノ)

となります。

モノポリ」という駒とサイコロで不動産を独占(=一人占め)するゲームもありますが、日本人であるわれわれも、モノトーンやモノクロを通じて mono- のニュアンスを知っているとはおもしろいですよね。

それでは、カンタンなイタリア語クイズです。

monocolore

これはどういう意味でしょうか?

 

 

すぐわかりますね。答えは「単色」です。

 

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手紙の追伸「P.S.」

手紙の追伸「P.S.」って何?

最近はメールが主流となってきたので、手紙を手書きで書くことは少なくなってきました。ですが、やはり手書きの手紙というのはいいものですね。

手紙の最後に付け加えることがあるときは、

「P.S. 余談ですが…」

などと書きます。

 

ところが、ほとんどの人がこの「P.S.」の略の元が何であるかは知らないのではないでしょうか。

これは、じつはラテン語なのです。

ラテン語の postscriptum が語源となって、英語の postscript それが、「P.S.」になっています。

 

イタリア語にも通じるpostscript

では、イタリア語とどうつながってくるかというと…、

postscript を分解してみると、2つのイタリア語が浮かびあがってくるのです。

まずはじめの post は「後に」を意味する接頭辞(せっとうじ)といわれ、首相でも「ポスト小泉」は誰か?などといわれますね。

つまり、小泉の「後は」の after なわけです。

ですからイタリア語の domani 「明日」に post がつけば、posdomani 「明後日」となるんですね。(tは省略されます)

一方、scriptum は、ご存じ scrivere 「書く」という動詞の過去分詞で scritto とよく似ています。つまり

「P.S.」は、post scritto 「後で書かれた」

ということになるのです。イタリア語では t が省略されて poscritto とも記します。

こんな身近なところにもイタリア語につながるヒントが隠れていました。

 

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ティラミスの「引っぱる」


日本でひろまるカタカナ外来語を手がかりにイタリア語を学ぼう、というのがいつものコンセプトです。楽しんでいただけるようユニークなものを、と意気込んでいるので、今回の「ティラミス」はちょっとありふれているかと思い、後回しにしていたテーマでした。

しかし慣れ親しんだ「ティラミス」でも、調べてみると面白いことがわかってきたので、お伝えしたいと思います。

 

イタリア菓子の代名詞「ティラミス」

1990年代に日本に紹介され、あっという間にイタリアのお菓子の代名詞となった「ティラミス」は、ご存じの通り tiramisù と書きます。

このようにつながって綴るとわかりませんが、実は立派なイタリア語のフレーズなのです。

こう書けばなるほど納得でしょうか。

Tirami su ! (ティーラミ ス!)

どうでしょう?

分解すると、
 tira が「引き上げる、もちあげる」の動詞 tirare 
 mi は「私を」という人称代名詞。
そして
 su は「上に」という意味になります。

つまり「私を上に引きあげて」ということで、「私を元気にして」「私を励まして」といった意味のフレーズだったのです。

このお菓子は、ヴェネツィアが発祥とされており、特に女性はおいしいティラミスを食べれば元気倍増ですよね。

 tirare ですが、たとえば

 Tira la porta, non spingere. 

だったら「そのドアは引いてね、押してはだめよ。」となります。

あのティラミスが、3語のイタリアから構成されていた意味あるフレーズだったとは、われわれ日本人のほとんどは知らないでしょう。

 

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帝王切開とタリアテッレ

カエサルこそ「帝王」

二人のローマ皇帝の名前、Julius (ジュリウス)と、Augustus (アウグストゥス)が、luglio (ルリオ、7月)と、agosto (アゴースト、8月)の名前の元になっていることを以前、お伝えしました。

もう一人、有名な古代ローマ皇帝があることばになっているのです。

それは「帝王」です。

「帝王」とは、ドイツ語の Kayser (カイザー)の訳なのですが、カイザーこそ Caesar (カエサル、古代ローマ皇帝)からできたことばなのです。(カエサルは、ジュリウス・シーザーともいいますね)

ただ、帝王切開がなぜ「帝王」なのかは、諸説あるようです。カエサルは帝王切開で生まれた、といった説まで登場しています。

 

イタリア語で「帝王切開」とは?

イタリア語でカエサルは、Giulio Cesare (ジュリオ・チェーザレ)といい、帝王切開のことを、Taglio Cesareo (ターリオ チェザーレオ)といいます。

ちなみにこの taglio は、「切断、切ること」の意で、パスタの tagliatelle (タリアテッレ)や、tagliolini (タリオリーニ)の、元にもなっていることばです。

 

メゾソプラノ

メゾソプラノの「メゾ」

合唱のコーラスで、ソプラノという一番高い声域の次に、「メゾソプラノ」という声域があります。

これは、ソプラノの次の「アルト」との「中間」の音域のことを指します。

この「メゾソプラノ」の「メゾ」は、同じく「メゾフォルテ」「メゾピアノ」にも登場しており、音楽が好きな方には特になじみがあることでしょう。

 

メゾは「半分」のmezzo

「メゾ」は mezzo とつづり、「半分、中間」という意味のイタリア語で、たくさんの用法があります。

mezzo のよく使われる表現としては、

Sono le dodici e mezzo.
「12時半(12:30)です。」

で、1時間の「半分」なので、30分というわけです。

 

余談ですが、今回「メゾ」に焦点をと思って、私はちょっと勘違いをしていたことをここに告白します。

というのも、「メゾソプラノ」の「メゾ」はいいのですが、家の「メゾネット」の「メゾ」も関わりがあるに違いない、と早合点していたのです…。

中間程度の規模の大きさの家とか、と。

ところが調べてみたところ、メゾネットは maisonette というフランス語で、maison (メゾン=「家))の「小さい家」をあらわすことばでした(こういう勘違いもときどきあります…)。

 

月の呼び名

ちなみに mezzaluna といえば、luna (ルーナ)が「月」なので、「半分の月」で「半月」となります。メゾソプラノを知っていれば、カンタンに理解できますね。

「三日月」は、luna falcata で、falcato は「鎌の形をした」という意味です。 

満月、新月、上弦、下弦などの呼び名はこちらのサイト Fasi lunari にありました。

 

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雨合羽(あまがっぱ)

雨合羽(あまがっぱ)の「カッパ」は外来語

雨合羽(あまがっぱ)」という言葉は、若い人の間ではあまり使われなくなってはいるものの、「合羽(かっぱ)」は日本語だと思っている人は多いでしょう。

ところが実は「カッパ」の由来は、カステラやテンプラと同じように、ポルトガルが起源の言葉なのです。16世紀ごろに鎖国をしていた日本との交流があったのはポルトガルやオランダですが、その頃に入ってきたと言われています。

 

さて、このカッパはポルトガル語で capa とつづるのですが、ポルトガル語はイタリア語と同じくラテン語を起源としています。

ですから、ラテン語には cappa という単語があり、「頭巾(ずきん)」という意味で使われていました。

「頭巾」から「何かをすっぽり覆うもの」をイメージしておいてください。

 

イタリア語にもある「カッパ」

イタリア語でも cappa (カッパ)という単語があり、「(聖職者が着るような)頭巾つきのマント」のことをいいます。

まさかあの雨合羽からこんな単語につながるとは思いも寄りませんでしたよね。

 

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セミナーとゼミナール

講演会のセミナー、学校のゼミナール

講演会などを「セミナー」と呼びますが、予備校の名前などによく使われるのが「ゼミナール」という単語。

大学でも研究室を「ゼミ」と呼びますが、これもゼミナールの略ですね。

そもそもこのセミナーもゼミナールは、まったく同じ単語です。seminar  を英語読みするとセミナー、ドイツ語読みするとゼミナールというわけです。

セミナーもゼミナールも実際、日本語では何という意味であるかはよくわからないのではないかと思います。

塾?講義?学校?講演会?ワークショップ?

 

実は seminar はたどると「神学校」という意味で、キリスト教の教えを学ぶ場所だったのですね。イタリア語では seminario (セミナーリオ)といいます。

 

イタリア語の動詞 seminare

ここからがおもしろいのですが、イタリア語にこれと驚くほど似ている「動詞」があります。それは、seminare (セミナーレ)という動詞です。

ところがこの seminare という動詞は、日本語でいうセミナーやゼミナールとは、全くと言っていいほど異なる意味で使われているのです。

この動詞の意味がわかると、seminar の意味もなるほどと理解できるようになります。

これをクイズにしたいのですが、難しいと思いますので、ヒントを元にするとこの seminare という動詞の意味がわかってきますよ。

seminare il grano nel campo 
( campo=「畑」、grano=「小麦」)

 

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デマ

「それはデマでしょ?」

「消費税が値上げされるらしいよ。」
「え、本当? それはデマじゃないの?」

という表現は日本人なら自然と使っているでしょう。

ところがこの「デマ」というのは、日本語のようでありながら、外来語であり、しかもとても古い歴史のある言葉なのです。

 

なんと起源は古代ギリシア語の「デマゴゴス」なのです。

古代ラテン語にも demagogus という単語があり、「民衆扇動家」という意味で使われています。

つまりこの「デマ」は、もともと政治のことばで、根拠のない噂などを流して、民衆を都合のよいように扇動することでした。

この dema- は「民衆」の意味があるので、たとえば democracy 「民主主義」とも関わりがあります。

 

イタリア語の「デマ」は?

ギリシア語にはじまり、ラテン語、そしてドイツ語の demagogie となって、日本に輸入され、「デマ」として使われるようになったようですね。

当然、イタリア語でも demagogo (デマゴーゴ)などの単語として使われています。

ちなみに日本語の「でまかせ」はこの「デマ」とは関係がなく、「口から出るに任せる」ことだそうですよ。

 

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耳をそばだてる「スカウト」

replica

「スカウト」は耳をそばだてて調査しています・・・

外来語が一瞬にしてイタリア語になる!という楽しさで、 いろんなネタを集めてきました。 そんな中でもときどき「特ダネ」があります。それが今回のテーマ「スカウト」です。

「スカウト」と聞いて、まず思い浮かべるのは野球で、 有望な高校生や大学生を「スカウトする」ことではないでしょうか? 去年は「ハンカチ王子」の斎藤選手をはじめ、 プロ野球のスカウトの争奪戦になりましたね。

この scout が意外や意外、イタリア語のある 重要単語と関係があることがわかりました。

ここで突然ですが、クイズです。

スカウトは scout と英語でつづるのですが、 この scout の「 u 」を「 l 」にしてみて下さい。

scolt となりましたね。つまり「スコルト」です。 これがあるイタリア語の基本単語に似ています。 おわかりになるでしょうか?

答えはなんと 、

ascolto  (アスコルト=聴く・聞くこと)

なのです。 動詞では  ascoltare  (アスコルターレ)です。

例文としては、

Ascolo la radio.  (アスコルト ラ ラーディオ)で、

「私はラジオを聴いています。」となります。 とてもカンタンですよね。

ascolto という単語を丸暗記でなく、 「スカウト」から学べるとは驚きです。ところで、なぜ「スカウト」と ascolto の2つが関係のある単語なのでしょうか?

その秘密は「耳をそばだてながら調査」しているスカウトたちの行動を考えるとわかってきます!

 

 

アカペラ

日本人が知らずに使うイタリア語の決定版!

日本人がイタリア語とは知らずに使っているカタカナ外来語。

その中でも私が「特ダネ」と呼ぶネタがいくつもあるのですが、今回はそのひとつ。(というより、これだけアンテナを張りながらも、私が気付かなかっただけなのですが…。)

歌で伴奏をつけずに歌うとき、「アカペラで歌います」と言いますが、この「アカペラ」は、日本人になじみの外来語です。

実はその「アカペラ」が正真正銘のイタリア語だったのです!あまりにも身近にあったイタリア語で驚きますね。

つづりは

a cappella 

です。

意味は何だと思いますか?ヒントです。

ミケランジェロの描いた「最後の審判」などで有名なヴァチカンの「システィーナ礼拝堂」のことを、

La Cappella Sistina

といいます。

つまり、「礼拝堂、聖堂」のことを cappella というので、a cappellaは「礼拝堂の中で」という意味だったのです。

ではなぜ、伴奏なしで歌うことが「アカペラ」なのか、これにはさらにおもしろい由来があります。

とにかく、日本人の誰もが知っている「アカペラ」が、前置詞まで含んだ正真正銘のイタリア語だったとはおもしろいですよね。

 

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神風と切腹

111030_1453~02.jpg 神風と切腹


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♪ STEP 1 ♪(お時間のない方はここだけ)
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前回、イタリア語でも使われている日本語を、取り上げました。今回も、そうした言葉を2つみながら、イタリア語の特徴を学びましょう。

1つは、kamikaze (神風)です。

現在も続く悲しいニュースのひとつに、自爆テロがあります。

この自爆テロのことを kamikaze と表現して、イタリアやヨーロッパ各地のニュースでは報道していることもあります。

もうひとつは、切腹です。これはイタリアでは、harakiri (腹切り)といわれます。

この2つの単語から学べることは、イタリア語には、k(カッパ)もh(アッカ)もなく、こうした外来語にのみ、kやhを使用しているということです。

イタリア語の場合、kaであればca、kiはchiと書きますね。

 

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♪ STEP 2 ♪ (さらにステップアップされたい方は)
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ちなみにイタリア語には、hのハ行の発音がないので、多くのイタリア人は「発音もできない」のです。さきほどのharakiriも「アラキリ」日本語の「部屋に入る」も「エヤニアイル」と発音してしまいます。

ヒアリングをするときに気をつけたい点です。

 

キャンプとキャンパス

似ているキャンプとキャンパス

野外キャンプなどの「キャンプ」と、大学などの「キャンパス」は、どちらも大変なじみのあるカタカナ外来語となっています。

「キャンプ」なぞは外来語とも思わないで使っているかもしれませんね。

さて、この「キャンプ」と「キャンパス」は、日本人が混同して使うことはまったくありませんが、英語にすると camp と campus というように、とても似ている言葉だと思いませんか?

 

もとはラテン語の campus

この2つの単語は、実はラテン語の campus (カンプス)がもとになっています。

「広場、平地」という意味です。

それが変化して、 現代のイタリア語では campo (カンポ)となっています。

この campus、イタリア語の campo は、兵隊たちが平原のような平らな土地で戦争や訓練を行ったので、「戦場、練兵場」という意味もあります。軍隊の「野営地」の「キャンプ」から、日本語の「キャンプ」のような野外活動の意味になりました。

一方、大学の「キャンパス」は、野営地のキャンプ跡地に大学が建てられたからという説があります。

言葉の由来とは本当におもしろいものだと思います。キャンプやキャンパスが、こんな共通した語源をもっていたとは驚きです。

 

イタリア語のcampo

イタリア語の campo は「畑、グランド、戦地、平原」といった意味があるので、

campo di calcio

といえば、どうでしょう?

calcio がサッカーですから「サッカー競技場」となります。

 

最後にクイズです。campus を語源として、驚くべき単語がつながってきます。それは何でしょう? オリンピックの優勝者は「チャン○○○」といいますよね。

(イタリア語では campione (カンピオーネ)といいます。)

 

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カレンダーという帳簿

カレンダーは「帳簿」という意味だった!?

今使われている言葉でも、成り立ちはちょっと違う意味だったことはよくあることです。

日本語では月はじめの1日のことを「ついたち」と言いますが、古代ローマでは calendae (カレンダエ)と言いました。

古代ローマでは、この calendae の日(=○月1日)に、お金の貸し借りの清算や、帳簿など台帳のチェックをしていたので、「帳簿」のことを calendarium (カレンダリウム)というようになりました。

それが次第に、1日につける帳簿だけでなく、「暦(こよみ)」のことも指すようになったのです。

 

イタリア語のカレンダーは

「カレンダー」のことはイタリア語で calendario (カレンダーリオ)といいますが、はじめから今のカレンダーではなかったということですね。

それではちょっとクイズです。

Calendimaggio

という言葉があるのですが、どういうことを指すのでしょうか?

ヒント、maggio は「5月」です。考えてみて下さいね。(答えはイタリア語の辞書にもあります。)

 

vocabolario

  • calendario (男性名詞) 「カレンダー、暦」
  • almanacco (男性名詞) 「暦、暦書」
  • diario (男性名詞) 「日記」 tenere un diario「日記をつける」

 

 

 

バカンスとバキュームカー

バカンスのvac-

ゴールデンウィークや、夏期休暇の1週間ほどのお休みは、長くて楽しい気分になります。

日本では「ゴールデン」と呼びますが、フランス人やイタリア人からすると、1週間のお休みなら「ゴールデン」とは言わないかもしれませんね。(もちろん働き者のイタリア人、フランス人もたくさんいます…)

日本の夏のバカンスはだいたい1週間だ、とイタリア人に言うと、びっくりされることがよくあります。

さて、バカンスは、英語では vacation (ヴァケイション)、イタリア語では vacanza (ヴァカンツァ)といいます。

語源をたどると、「vac」ではじまる単語は、もともと「空(から)」という意味から派生しています。

 

あのバキュームカーもvac-

今では少なくなりましたが、あのバキュームカーの vacuum も、「真空、空」という意味から来ているのです。

このことを知っていると、イタリア語の vacante (ヴァカンテ)という形容詞も、「空いている、空席である」の意味であることがすぐわかります。

C’è un posto vacante.

といえば、「空席のポストがひとつある」となります。

vacanza も、ココロを「空っぽ」にできる大切な時間です。それでは楽しい休暇をお過ごしくださいね。

 

アマチュアとティアーモ

アマチュア、アマ

「あのプレーはアマチュアだな~」

とスポーツでは野次をとばしたりするものですが、日本語には「プロ」に対する言葉として、「アマ、アマチュア」があります。アマチュアは英語で綴ると amateur となりますが、「ヘタ、しろうと、二流」という意味で使われることが多いようですね

ところが、アマチュアという言葉をよーく考えてみると、ちょっとニュアンスが変ってきます。「アマチュア」という言葉を理解するカギは、なんとイタリア語なのです!

 

あの有名なフレーズ「ティアーモ!」

イタリア語でもっとも有名なフレーズのひとつに、

Ti amo. (ティ アーモ)

があります。これは、英語のI love you.にあたり、これはTi (君を)、amo (私は愛する)ということで、amo は、amare (アマーレ=愛する)という動詞を活用させたものなのです。

今回のテーマの「アマチュア」の amateur は、この amare がもとになっているわけです。ですから「アマチュア」は「愛する人」つまり「愛好家」ということが、「アマチュア」の正しい意味だったわけですね。

ちなみにアマチュアをイタリア語では amatore といいます。

動詞の amare は、例を見てみると、madre が「母親」ですから、

Ama la madre.

といえば、どうでしょう?

 

「彼(彼女)は母親を愛しています。」となります。「アマチュア」から学ぶとカンタンですよね。

 

ジョークとジョーカー

ジョーカー

ジョークとジョーカーの共通点は?

外来語をヒントにイタリア語を学ぶきっかけ探しをしていると、 ときどきハッという発見があります。

誰も気づいていないのでは、すごい発見をしてしまった、という気分です(ちょっと大げさですが)。

今回のテーマ「ジョークとジョーカー」はその一つ。

まず、冗談の「ジョーク」とトランプの「ジョーカー」、この2つに共通することは何でしょう?

少し考えてみて下さい。

 

ジョーカーは、トランプでは制約のない「フリー、自由な」カードとして使われ、もとは宮廷の冗談を言って笑いをとる道化師の意味なのです。

とすると、「ジョーク」と「ジョーカー」は、何か「遊び」のある感じがすると思います。
その「遊び」の感覚があると、jokeとjokerから、あるイタリア語へのアクセスの道が開かれます。

 

giocare というイタリア語動詞

そのイタリア語とは、jokで始まるのですが、イタリア語のつづりにしてみるとわかりやすくなります。

イタリア語は、japan を giappone というように、 j はなく、gi になりますので

jok ⇒ gioc

 

つまり、「ジョーク」と「ジョーカー」は、イタリア語の giocare (ジョカーレ)と同語源だったのです。

意味は「遊ぶ、(スポーツなどを)プレーする」ですので、「ジョーカー」や「冗談、ジョーク」とも通じるものがありましたね。

では練習です。次のイタリア語はわかりますか?

Gioca a tennis.

 

 

わかりますね。「彼はテニスをするよ。」となります。

日本人の誰もが、giocareという動詞は、イタリア語特有だと思ってしまい、丸暗記しようとするのですが、こんなヒントがあれば、カンタンです。

これが「暗記いらず、挫折しらず」のラクラクイタリア語の学び方のひとつでした。

ガラコンサートとガーラ湯沢

ガラコンサートとガーラ湯沢

ガラコンサートとガーラ湯沢、どちらもご存じかと思いますが、実は…

クラシック音楽などのイベントや何かの記念のコンサートで、「ガラ・コンサート」というのを聞いたことがありませんか。

スターの競演のときも「ガラ」という言葉を使ったりします。

また、スキーといえば、新潟に「ガーラ湯沢」という人気のスキー場があります。

⇒ ガーラ湯沢

 

ガラとガーラとは?

この「ガラ」と「ガーラ」という言葉は、とても覚えやすいのですが、どういう意味なのでしょうか?

 

実は「ガラコンサート」や「ガーラ湯沢」の「ガラ、ガーラ」はまったく同じものなのです。

英語の「饗宴、豪華」などの意でgalaがありますが、英語では「ゲイラ」や「ギャーラ」と発音するようで、「ガラ」や「ガーラ」とは印象が違いますね。

もともと gala はイタリア語であり、発音も「ガーラ」なので、イタリア語が一番近いかもしれません。

イタリア語で gala  (ガーラ)とは、「大宴会、大饗宴、豪華」という華やかな宴を指します。

例えば、

una serata di gala (ウーナ セラータ ディ ガーラ)

「饗宴の晩」

abito di gala (アービト ディ ガーラ)

「晴れ着、正装着」

といった意味になります。

あの「ガラコンサート」や「ガーラ湯沢」が、こんなイタリア語とつながっているとはおもしろいですね。