香辛料もアロマ

日本語で「アロマ」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?

「アロマオイル」や「アロマテラピー」をイメージすることが多いと思うのですが、今日はこの「アロマ」という言葉にちょっとスパイスを加えます。

 

アロマの aroma は、ギリシア語・ラテン語が元で、ラテン語の aroma の意味は「香料」でした。
実はイタリア語でも、今も同じようにこの言葉が使われているのです。

イタリア語では aroma は「アローマ」と発音し、「芳香」のほかに「香料」や「香辛料」もアロマに含まれます。
日本では「アロマテラピー」という言葉が先に輸入され、それが略されて「アロマ」と言うようになったようですが、元々は「アロマ」という単語が先だったのですね。

ちなみに「アロマセラピー」は「アロマ」に「療法」という意味での therapy がついてできた言葉です。

このことを知っていると、  aroma という単語のイメージが少し変わってくるのではないかと思います。

aroma は、-aで終わりますが男性名詞で、

複数形になると aromi となります。

 

ニンニクや玉ねぎ、コショウ、バジリコ、パセリなど香りを加える食材を総称して aromi といいます。

 

ジェントルマン

ジェントルマンのgentle

今回は、イタリア語のある形容詞について学びます。

「学ぶ」といっても、いつものように 日本人がすでに多くのイタリア語を潜在的には知っている、そのことを再確認していただけると思います。

テーマは「ジェントルマン」です。

礼儀正しい男性を 「あの人はジェントルマンだ、ジェントルだ」と言ったり、トイレの扉には Gentleman と書いてあったりするので、慣れている外来語ですね。

この外来語の英語のつづりは、
gentleman、gentleです。

「ジェントルマン」は日本語では「(男性の)紳士」と訳すことが多いのですが、もともとはラテン語の gens、gentis が「種族、生まれ、家族」であり、 gentilis で「同じ種族に属している、同じ生まれの」
となり、そこから 「優しい、礼儀正しい」の gentle になったのです。

ということで、イタリア語でも同じように

gentile 「親切な、優しい」

という形容詞があり、

Molto gentile.  「ご親切に」

など、とてもよく使う単語になっています。
そして、さらには原語のgentisがもととなっている単語には gente があります。

C’e’ molta gente a Tokyo.  「東京には人がたくさんいます。」
のように「人々、人」という意味で使われます。

gente や gentile という単語はすでに知っていても、「ジェントルマン」とつながっていたとは驚きですね!

 

シンパ

「シンパ」は日本語?

今回はとっておきのネタをお送りします。

「シンパ」という言葉をご存じでしょうか?

政治でよく使われている言葉で、「自民党シンパ」とか「共産党シンパ」あるいは「日本シンパ」など、聞いたことがあるでしょう。

この「シンパ」とは「共鳴者、共感者、支持者」という意味です。
ときどき「シンパ」ではなくて「親派」と書いてあるのを 見ることがありますが、この使い方は実は間違いなのです。

なぜなら「シンパ」とは 英語の sympathyzer (シンパサイザー)の略だからです。

ただ「親派」も漢字と意味がしっくりくるから使われているのでしょうね。
sympathy で「同調、共感」という意味なのですが、この単語はギリシア語で、

sym「共に」+ pathy「苦しむ、受ける(=感情)」

がもともとです。そこから「共感、共鳴」になりました。
ではこの「シンパ」ですが、われらがイタリア語にもあります。

それは、おわかりですね。

simpatico 「親切な、優しい」 (シンパーティコ)

これは「親しみやすい、好感のもてる、感じのいい」という意味で、「シンパ」だったわけです。

イタリア語を学ぶ方のほとんどは、このシンパとsimpaticoが結びついていないと思いますが、こうして考えると親しみが涌きますね。

 

マーケットと女神

マーケットと女神

今回のテーマは「マーケットと女神」ですが、どんなつながりがあるか楽しみにしていてください。

まず、マーケットとコマーシャルという言葉を聞くと何を連想しますか?

なにか「商売」のイメージが湧いてきますね。
では、この「商売」に関するコトバを掘り下げてみると…、

先ほどのマーケットとコマーシャルは、英語で、

market 、 commercial とつづります。

mark と merc が似通っていることに着目して下さい。
この2つの単語は共通の語源に行きあたります。

実は、共通する語源はギリシア・ローマの神話の女神である
「マーキュリー」です。(冒頭の写真がそのマーキュリーです。)

女神マーキュリー( mercury )は、ラテン語ではmercurius、イタリア語ではMercurioと呼ばれ、「商売、旅」を守る女神なんですね。

もちろんイタリア語でもこれを語源として、「商売」に関するたくさんの言葉があるのです。

例えば、さきほどのマーケットとコマーシャルは、
mercato commerciale
であり、merceは「商品、品物」という意味なのです。

女神と、ここでつながっているとはビックリしますよね。

 

  • mercato (nome m.) 「市場、市、売買契約」

mercato centrale 「中央市場」

  • merce (nome f.) 「品物、商品」
  • commerciale (aggettivo) 「貿易の、商業の」
ラヴェンダーのlav

ラヴェンダーのlav

111030_1453~02.jpg ラヴェンダーのlav

 
essence110714.jpg
今回は、ラベンダー、にまつわる話題です。

花のラベンダー lavender は、
アロマセラピーのオイルにもなっています。

リラックス効果があるとされ、いい香りがしますね。

殺菌、消毒作用もあるため、古代ローマから、
カラダを「洗ったり」、傷口を「洗ったり」することに、
用いられていたようです。

この「洗う」のラテン語 lavo(ラヴォ)が、
lavender の語源となっています。

lav- を語源とする単語は他には、


私たちも知っている、
lavatory (ラバトリー、洗面所)があります。

イタリア語ならlav-は、
「洗う」というイメージとすぐリンクしてきます。
「洗う」という動詞そのものを、lavare (ラヴァーレ)というからです。

「お皿を洗う」でしたら、

lavare i piatti (ラヴァーレ イ ピアッティ)

となります。

洗浄やクリーンなイメージの、ラヴェンダー(lavendar)から、
lavare という動詞がカンタンに覚えられそうですね。

 

カラダの名まえ

カラダの名まえ

111030_1453~02.jpg カラダの名まえ

 
corpo.jpg

体、手、足。
このイタリア語を労せず覚える方法があります。まず、「法人、会社」のことを英語でcorporation (コーポレイション)といいます。はじめの5文字をとると…

corpo

これをイタリア語読みするとコルポ、意味は「体」です。いろんな器官が集まって体(てい)をなすものが、カラダであり、会社であるわけです。

次に、

manual (マニュアル)は、「手動、マニュアル」、manage (マネージ)は、「手で操る→経営する、扱う」のように、man がつく英語では、「手」にまつわる単語がいくつもあるのです。

手のことをイタリア語では
mano (マーノ)というのです。最後に「足」ですが、これはサッカーJリーグの人気チーム「ガンバ大阪」です。日本語の「ガンバレ」とイタリア語の「足」にあたる gamba (ガンバ)をかけあわせて名づけられています。

これで corpo (からだ)、mano (手)、 gamba (足)という単語がぐっと身近になりました。

「シミ」と「溺れる」

「シミ」と「溺れる」

111030_1453~02.jpg 「シミ」と「溺れる」


caffemacchiato.jpg

喫茶店ではときどき見慣れないコーヒーの名前がよく出てきます。イタリア語の名前だったら、辞書で確認してみると面白いと思います。

たとえば、カフェラッテは、
Caffe e Latte

と書き、この latte は「ミルク」のこと。つまりミルクコーヒーだとわかります。

カフェオレはフランス語で、
cafe au lait と書き、
この lait も「ミルク」のことですから、latte も lait も意味は同じだったんですね。

カフェマッキアート(Caffe Macchiato)はどうでしょう?イタリア語で macchia とは、なんと、「シミ、汚れ、汚点」という意味なのです。

エスプレッソコーヒーにミルクの「シミ」がつくためです。面白い表現ですね。

さらに変わった名前があります。それは、カフェアッフォガートというデザートです。アイスクリームに熱いエスプレッソをかけたデザートです。

Caffe Affogato と書くのですが、この affogato は、「溺死した、おぼれた」という意味。

エスプレッソの中に、アイスクリームが「溺れる」ということでしょう。

ちなみにエスプレッソは espresso 、つまり英語の express ですから、「速達」や「急行列車」の意味でも使います。速達便の封筒には、espresso と書いてあります。

喫茶店でも辞書を片手にイタリア語の勉強が結構できますね。
 
 
巨人 vs 阪神

巨人 vs 阪神


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スポーツでライバル同士の対決を表現するとき、「巨人vs阪神」というように「 vs 」を使うことがよくあります。

さらりと使われているので、外来語のように意識することがありませんね。

しかしこの「 vs 」という単語は、侮れませんでした。 今回は「 vs 」にスポットをあててみましょう。

まず「 vs 」は versus (ヴァーサス)という英語の略なのですが、 語源をたどってみると…

versus (ヴェルスス)というラテン語に行きあたり、「~の方向へ」という意味で使われていました。

そして…

イタリア語には同じ語源で verso (ヴェルソ)という前置詞があるのです。

例えば、

Si incammina verso casa. 

で「家に向かって歩く」という意味になります。 「~に向かって、~の方に」という意味の他には「~に対する、(場所で)近く、あたり」などがあります。

この「 vs 」は、「~に向かって」という意味に近く、私たちがイタリア語を潜在的に知っているいい例かも知れませんね。

 

 vocabolario

  • verso (前置詞)

 「~に向かって、~の方に、~に対する、(場所で)近く、あたり