ティラミスの「引っぱる」


日本でひろまるカタカナ外来語を手がかりにイタリア語を学ぼう、というのがいつものコンセプトです。楽しんでいただけるようユニークなものを、と意気込んでいるので、今回の「ティラミス」はちょっとありふれているかと思い、後回しにしていたテーマでした。

しかし慣れ親しんだ「ティラミス」でも、調べてみると面白いことがわかってきたので、お伝えしたいと思います。

 

イタリア菓子の代名詞「ティラミス」

1990年代に日本に紹介され、あっという間にイタリアのお菓子の代名詞となった「ティラミス」は、ご存じの通り tiramisù と書きます。

このようにつながって綴るとわかりませんが、実は立派なイタリア語のフレーズなのです。

こう書けばなるほど納得でしょうか。

Tirami su ! (ティーラミ ス!)

どうでしょう?

分解すると、
 tira が「引き上げる、もちあげる」の動詞 tirare 
 mi は「私を」という人称代名詞。
そして
 su は「上に」という意味になります。

つまり「私を上に引きあげて」ということで、「私を元気にして」「私を励まして」といった意味のフレーズだったのです。

このお菓子は、ヴェネツィアが発祥とされており、特に女性はおいしいティラミスを食べれば元気倍増ですよね。

 tirare ですが、たとえば

 Tira la porta, non spingere. 

だったら「そのドアは引いてね、押してはだめよ。」となります。

あのティラミスが、3語のイタリアから構成されていた意味あるフレーズだったとは、われわれ日本人のほとんどは知らないでしょう。

 

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帝王切開とタリアテッレ

カエサルこそ「帝王」

二人のローマ皇帝の名前、Julius (ジュリウス)と、Augustus (アウグストゥス)が、luglio (ルリオ、7月)と、agosto (アゴースト、8月)の名前の元になっていることを以前、お伝えしました。

もう一人、有名な古代ローマ皇帝があることばになっているのです。

それは「帝王」です。

「帝王」とは、ドイツ語の Kayser (カイザー)の訳なのですが、カイザーこそ Caesar (カエサル、古代ローマ皇帝)からできたことばなのです。(カエサルは、ジュリウス・シーザーともいいますね)

ただ、帝王切開がなぜ「帝王」なのかは、諸説あるようです。カエサルは帝王切開で生まれた、といった説まで登場しています。

 

イタリア語で「帝王切開」とは?

イタリア語でカエサルは、Giulio Cesare (ジュリオ・チェーザレ)といい、帝王切開のことを、Taglio Cesareo (ターリオ チェザーレオ)といいます。

ちなみにこの taglio は、「切断、切ること」の意で、パスタの tagliatelle (タリアテッレ)や、tagliolini (タリオリーニ)の、元にもなっていることばです。

 

メゾソプラノ

メゾソプラノの「メゾ」

合唱のコーラスで、ソプラノという一番高い声域の次に、「メゾソプラノ」という声域があります。

これは、ソプラノの次の「アルト」との「中間」の音域のことを指します。

この「メゾソプラノ」の「メゾ」は、同じく「メゾフォルテ」「メゾピアノ」にも登場しており、音楽が好きな方には特になじみがあることでしょう。

 

メゾは「半分」のmezzo

「メゾ」は mezzo とつづり、「半分、中間」という意味のイタリア語で、たくさんの用法があります。

mezzo のよく使われる表現としては、

Sono le dodici e mezzo.
「12時半(12:30)です。」

で、1時間の「半分」なので、30分というわけです。

 

余談ですが、今回「メゾ」に焦点をと思って、私はちょっと勘違いをしていたことをここに告白します。

というのも、「メゾソプラノ」の「メゾ」はいいのですが、家の「メゾネット」の「メゾ」も関わりがあるに違いない、と早合点していたのです…。

中間程度の規模の大きさの家とか、と。

ところが調べてみたところ、メゾネットは maisonette というフランス語で、maison (メゾン=「家))の「小さい家」をあらわすことばでした(こういう勘違いもときどきあります…)。

 

月の呼び名

ちなみに mezzaluna といえば、luna (ルーナ)が「月」なので、「半分の月」で「半月」となります。メゾソプラノを知っていれば、カンタンに理解できますね。

「三日月」は、luna falcata で、falcato は「鎌の形をした」という意味です。 

満月、新月、上弦、下弦などの呼び名はこちらのサイト Fasi lunari にありました。

 

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雨合羽(あまがっぱ)

雨合羽(あまがっぱ)の「カッパ」は外来語

雨合羽(あまがっぱ)」という言葉は、若い人の間ではあまり使われなくなってはいるものの、「合羽(かっぱ)」は日本語だと思っている人は多いでしょう。

ところが実は「カッパ」の由来は、カステラやテンプラと同じように、ポルトガルが起源の言葉なのです。16世紀ごろに鎖国をしていた日本との交流があったのはポルトガルやオランダですが、その頃に入ってきたと言われています。

 

さて、このカッパはポルトガル語で capa とつづるのですが、ポルトガル語はイタリア語と同じくラテン語を起源としています。

ですから、ラテン語には cappa という単語があり、「頭巾(ずきん)」という意味で使われていました。

「頭巾」から「何かをすっぽり覆うもの」をイメージしておいてください。

 

イタリア語にもある「カッパ」

イタリア語でも cappa (カッパ)という単語があり、「(聖職者が着るような)頭巾つきのマント」のことをいいます。

まさかあの雨合羽からこんな単語につながるとは思いも寄りませんでしたよね。

 

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セミナーとゼミナール

講演会のセミナー、学校のゼミナール

講演会などを「セミナー」と呼びますが、予備校の名前などによく使われるのが「ゼミナール」という単語。

大学でも研究室を「ゼミ」と呼びますが、これもゼミナールの略ですね。

そもそもこのセミナーもゼミナールは、まったく同じ単語です。seminar  を英語読みするとセミナー、ドイツ語読みするとゼミナールというわけです。

セミナーもゼミナールも実際、日本語では何という意味であるかはよくわからないのではないかと思います。

塾?講義?学校?講演会?ワークショップ?

 

実は seminar はたどると「神学校」という意味で、キリスト教の教えを学ぶ場所だったのですね。イタリア語では seminario (セミナーリオ)といいます。

 

イタリア語の動詞 seminare

ここからがおもしろいのですが、イタリア語にこれと驚くほど似ている「動詞」があります。それは、seminare (セミナーレ)という動詞です。

ところがこの seminare という動詞は、日本語でいうセミナーやゼミナールとは、全くと言っていいほど異なる意味で使われているのです。

この動詞の意味がわかると、seminar の意味もなるほどと理解できるようになります。

これをクイズにしたいのですが、難しいと思いますので、ヒントを元にするとこの seminare という動詞の意味がわかってきますよ。

seminare il grano nel campo 
( campo=「畑」、grano=「小麦」)

 

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