シンパ

「シンパ」は日本語?

今回はとっておきのネタをお送りします。

「シンパ」という言葉をご存じでしょうか?

政治でよく使われている言葉で、「自民党シンパ」とか「共産党シンパ」あるいは「日本シンパ」など、聞いたことがあるでしょう。

この「シンパ」とは「共鳴者、共感者、支持者」という意味です。
ときどき「シンパ」ではなくて「親派」と書いてあるのを 見ることがありますが、この使い方は実は間違いなのです。

なぜなら「シンパ」とは 英語の sympathyzer (シンパサイザー)の略だからです。

ただ「親派」も漢字と意味がしっくりくるから使われているのでしょうね。
sympathy で「同調、共感」という意味なのですが、この単語はギリシア語で、

sym「共に」+ pathy「苦しむ、受ける(=感情)」

がもともとです。そこから「共感、共鳴」になりました。
ではこの「シンパ」ですが、われらがイタリア語にもあります。

それは、おわかりですね。

simpatico 「親切な、優しい」 (シンパーティコ)

これは「親しみやすい、好感のもてる、感じのいい」という意味で、「シンパ」だったわけです。

イタリア語を学ぶ方のほとんどは、このシンパとsimpaticoが結びついていないと思いますが、こうして考えると親しみが涌きますね。

 

マーケットと女神

マーケットと女神

今回のテーマは「マーケットと女神」ですが、どんなつながりがあるか楽しみにしていてください。

まず、マーケットとコマーシャルという言葉を聞くと何を連想しますか?

なにか「商売」のイメージが湧いてきますね。
では、この「商売」に関するコトバを掘り下げてみると…、

先ほどのマーケットとコマーシャルは、英語で、

market 、 commercial とつづります。

mark と merc が似通っていることに着目して下さい。
この2つの単語は共通の語源に行きあたります。

実は、共通する語源はギリシア・ローマの神話の女神である
「マーキュリー」です。(冒頭の写真がそのマーキュリーです。)

女神マーキュリー( mercury )は、ラテン語ではmercurius、イタリア語ではMercurioと呼ばれ、「商売、旅」を守る女神なんですね。

もちろんイタリア語でもこれを語源として、「商売」に関するたくさんの言葉があるのです。

例えば、さきほどのマーケットとコマーシャルは、
mercato commerciale
であり、merceは「商品、品物」という意味なのです。

女神と、ここでつながっているとはビックリしますよね。

 

  • mercato (nome m.) 「市場、市、売買契約」

mercato centrale 「中央市場」

  • merce (nome f.) 「品物、商品」
  • commerciale (aggettivo) 「貿易の、商業の」

ラヴェンダーのlav

111030_1453~02.jpg ラヴェンダーのlav

 
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今回は、ラベンダー、にまつわる話題です。

花のラベンダー lavender は、
アロマセラピーのオイルにもなっています。

リラックス効果があるとされ、いい香りがしますね。

殺菌、消毒作用もあるため、古代ローマから、
カラダを「洗ったり」、傷口を「洗ったり」することに、
用いられていたようです。

この「洗う」のラテン語 lavo(ラヴォ)が、
lavender の語源となっています。

lav- を語源とする単語は他には、


私たちも知っている、
lavatory (ラバトリー、洗面所)があります。

イタリア語ならlav-は、
「洗う」というイメージとすぐリンクしてきます。
「洗う」という動詞そのものを、lavare (ラヴァーレ)というからです。

「お皿を洗う」でしたら、

lavare i piatti (ラヴァーレ イ ピアッティ)

となります。

洗浄やクリーンなイメージの、ラヴェンダー(lavendar)から、
lavare という動詞がカンタンに覚えられそうですね。

 

カラダの名まえ

111030_1453~02.jpg カラダの名まえ

 
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体、手、足。
このイタリア語を労せず覚える方法があります。まず、「法人、会社」のことを英語でcorporation (コーポレイション)といいます。はじめの5文字をとると…

corpo

これをイタリア語読みするとコルポ、意味は「体」です。いろんな器官が集まって体(てい)をなすものが、カラダであり、会社であるわけです。

次に、

manual (マニュアル)は、「手動、マニュアル」、manage (マネージ)は、「手で操る→経営する、扱う」のように、man がつく英語では、「手」にまつわる単語がいくつもあるのです。

手のことをイタリア語では
mano (マーノ)というのです。最後に「足」ですが、これはサッカーJリーグの人気チーム「ガンバ大阪」です。日本語の「ガンバレ」とイタリア語の「足」にあたる gamba (ガンバ)をかけあわせて名づけられています。

これで corpo (からだ)、mano (手)、 gamba (足)という単語がぐっと身近になりました。

「シミ」と「溺れる」

111030_1453~02.jpg 「シミ」と「溺れる」


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喫茶店ではときどき見慣れないコーヒーの名前がよく出てきます。イタリア語の名前だったら、辞書で確認してみると面白いと思います。

たとえば、カフェラッテは、
Caffe e Latte

と書き、この latte は「ミルク」のこと。つまりミルクコーヒーだとわかります。

カフェオレはフランス語で、
cafe au lait と書き、
この lait も「ミルク」のことですから、latte も lait も意味は同じだったんですね。

カフェマッキアート(Caffe Macchiato)はどうでしょう?イタリア語で macchia とは、なんと、「シミ、汚れ、汚点」という意味なのです。

エスプレッソコーヒーにミルクの「シミ」がつくためです。面白い表現ですね。

さらに変わった名前があります。それは、カフェアッフォガートというデザートです。アイスクリームに熱いエスプレッソをかけたデザートです。

Caffe Affogato と書くのですが、この affogato は、「溺死した、おぼれた」という意味。

エスプレッソの中に、アイスクリームが「溺れる」ということでしょう。

ちなみにエスプレッソは espresso 、つまり英語の express ですから、「速達」や「急行列車」の意味でも使います。速達便の封筒には、espresso と書いてあります。

喫茶店でも辞書を片手にイタリア語の勉強が結構できますね。
 
 

巨人 vs 阪神


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スポーツでライバル同士の対決を表現するとき、「巨人vs阪神」というように「 vs 」を使うことがよくあります。

さらりと使われているので、外来語のように意識することがありませんね。

しかしこの「 vs 」という単語は、侮れませんでした。 今回は「 vs 」にスポットをあててみましょう。

まず「 vs 」は versus (ヴァーサス)という英語の略なのですが、 語源をたどってみると…

versus (ヴェルスス)というラテン語に行きあたり、「~の方向へ」という意味で使われていました。

そして…

イタリア語には同じ語源で verso (ヴェルソ)という前置詞があるのです。

例えば、

Si incammina verso casa. 

で「家に向かって歩く」という意味になります。 「~に向かって、~の方に」という意味の他には「~に対する、(場所で)近く、あたり」などがあります。

この「 vs 」は、「~に向かって」という意味に近く、私たちがイタリア語を潜在的に知っているいい例かも知れませんね。

 

 vocabolario

  • verso (前置詞)

 「~に向かって、~の方に、~に対する、(場所で)近く、あたり

 

ファクトリー


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何かをつくるところ=ファクトリー

「工場、製作する所」つまり「何かを作るところ」という意味で、「ファクトリー」という単語があります。 日本語にも定着してきた外来語かも知れませんが、 英語では factory とつづります。

この単語は facere というラテン語がもとになっています。

facere は、「つくる、する、なす」という意味で、

「つくるところ」 ⇒ 「工場」となったのですね。

ファクトリーはイタリア語のあの基本動詞になる!
さて、同じようにこのラテン語 facere がもとになったイタリア語があります。 それは、基本中の基本動詞ともいえる単語、どれだかわかりますか?
最初の fac‐ がヒントです…。
そうです、動詞の fare です!
この動詞を faccio、fai、fa、facciamo、fate、fanno と活用させてみると fac- という語幹が登場してきますね。
まさか動詞の fare と、「工場」の factory がつながっているとは、思いもよりませんでしたが、
Che cosa facciamo?
「何をしようか?」
というように、この fare という動詞は「する、なす、作る」という意味で、とても広い用法があります。
 vocabolario
  • fare (動詞) 「作る、する、行う」
      Che cosa facciamo? 「何をしようか?」

東京ヴェルディと野菜

東京ヴェルディと野菜
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サッカーチームの東京ヴェルディのverdyとは?

サッカーJリーグのチームのひとつに『東京ヴェルディ』があります。

こちらのチーム名の由来なんですが、ポルトガル語の verde (ヴェルデ=緑)から名づけられています。 そういえば、ユニフォームも緑ですね。

そしてイタリア語も「緑」は、verde (ヴェルデ)といいます。 東京ヴェルディとユニフォームカラーを想像すると、とても覚えやすいです。

 

ヴェルディの緑と野菜

また、イタリア語で「野菜」のことを

verdura (ヴェルドゥーラ)

というのですが、 この単語も、色の verde からきています。 野菜は緑だけでなくトマトの赤など、ナスの紫などなど、色々なカラーがありますが、総称として verdura なのです。

minestrone di verdura

であれば「野菜のミネストローネ(スープ)」となります。

 

 vocabolario

  • verde 「緑、緑の」
  • verdura (女性名詞) 「野菜」

 

ベバレッジ

111030_1453~02.jpg ベバレッジ
 
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ワインは赤と白とロゼがあり、好みが分かれるところですが、 みなさんはどうでしょうか?

私は冬になると赤、夏になると白です。

ということで、ワインだけではありませんが、 今回は「飲みもの」がテーマ。 「ビバレッジ」という言葉を聞いたことがありますか?「ベバレッジ」と書かれていることもありますね。

ご存じのキリンビバレッジや、飲みものの自動販売機の会社、ジャパンビバレッジなら、聞いたことがありそうですね。

このビバレッジ、ベバレッジの意味は、「飲料」で、英語では beverage とつづります。さて、このつづりをじーっと見ながら本題に入りましょう。イタリア語とどう関係あるのでしょう?

イタリア語では「飲む」という動詞は bere (ベーレ)で、一見関係ないようなのですが、この動詞を主語によって活用させると…

bevo、bevi、beve、beviamo、bevete、bevono

となるではありませんか!

そうですね。ビバレッジの beverage とは、大いに関係あり!と踏んで調べてみました。

この言葉は、ラテン語の「飲む」の bibere (ビべレ)が語源で、それが bevere という形になって、英語の beverage や、イタリア語の bere になったようです。

ということで、ベバレッジから学べるのが動詞 bere で、キーフレーズは

Beve un bicchiere di vino.

(彼はワインを一杯飲みます。)となります。

 

vocabolario

  • bere (動詞) 「飲む」

Beve un bicchiere di vino. 

(彼はワインを一杯飲みます。)

 

 

 

パーラー

111030_1453~02.jpg パーラー
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喫茶店の「パーラー」は何するところ?

喫茶店の「 パーラー 」をご存じかと思います。

資生堂パーラーや、タカノフルーツパーラーが有名ですね。飲食店としては特に「 おしゃべりな(!?) 」女性に人気の喫茶店です。

では、この「 パーラー 」とは、一体、何でしょう?

 

このパーラーとは parlour とつづり、古いフランス語の parloir に由来します

「 parler ( 話す ) + oir ( 場所 ) 」という成り立ちになっています。

英語では、 parlor と書き、意味は「 応接間、談話室 」です。つまり、「 しゃべる場所、話しあう場所 」という意味なのです。

 

あのイタリア語とつながっていたとは!

ということは、この「 パーラー 」は、あのイタリア語の動詞 parlare 「 話す 」 とつながっているのですね。

イタリア語を学ぶとすぐに、

Parlo italiano. 「私はイタリア語を話します。」

というフレーズを学習して、parlare 動詞を暗記しますが、この「 パーラー 」のことを知っているとカンタンに感じませんか?

では、この「 話す 」というパーラーの知識をヒントにクイズを出します。イタリア語 parlamento は、どういう意味になるでしょうか。「 政治家たちが(   )する場所 」と考えるとわかるかもしれませんね。

 

「 パーラー 」という「 おしゃべりするスぺース 」の外来語は、「 話す 」のイタリア語の parlare につながっていたとは驚きですね。

 

クイズの parlamento は、これに類する単語で、政治家たちが話をする場所、つまり「 議会、国会 」という意味です。

logo_small.jpg vocabolario
  • parlare (動詞) 「話す、しゃべる」

10月にタコにオクターブ

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10月なのに8、9月なのに7

暦の10月のことを英語では october 、イタリア語では ottobre (オットーブレ)といいますね。 これが数字の「8」の otto と何か関係がありそう、と思ったことはありませんか?

それは9月の settembre (セッテンブレ)が、数字の「7」 sette となっていることにもいえそうですね。 さらに、10月が「8」、9月が「7」のように2つずれていることも気になります。

 

古代ローマの暦

これは、古代ローマ時代の暦(こよみ)が、「3月」からスタートしていたことに起因しています。

3月から数えると、9月は「7」番目の月ですから

settembre ( ←sette )、

10月は「8」番目の月なので

ottobre ( ←otto )、というわけでした。

 

8はあちこちに

では、さらにこの「8」を深堀りしてみましょう。あちこちで登場してきます。

英語で「タコ」のことを octopus (オクトパス)といいますが、これはあの軟体動物の足が「8本」あるからで、ここにも otto が隠れていました。

それから、音楽には「オクターヴ」という用語があります。 歌手にも「3オクターブの声域」とかいいますが、この「ドレミファソラシド」の「8」段階のことを octave というんですね。

イタリア語では ottava といいます。いろんなところに otto が登場していたんですね。

 

vocabolario

  • ottobre 「10月」
  • otto 「8」
  • settembre  「9月」
  • sette 「7」
  • ottava (女性名詞) 「(音楽の)オクターブ」

「テルマエ・ロマエ」

111030_1453~02.jpg 「テルマエ・ロマエ」

「テルマエ・ロマエ」の意味は・・・

現在、「テルマエ・ロマエ」という映画が大ヒット上映中で、話題になっていますね。原作の漫画を映画化したものだとか。

内容は、古代ローマの公衆浴場の設計技師が、現代の日本の銭湯にタイムスリップする、というとても面白そうなコメディです。

ところで、この「テルマエ・ロマエ」というタイトルですが、Thermae Romae と綴ります。ラテン語ですね。thermae とはラテン語で 「温泉、共同浴場」という意味。つまり Thermae Romae は「ローマの温泉」 ということです。

 

thermo- は「熱」に関わりがある!

ここで語源の話をしましょう。thermo- というのは「熱」に関するコトバになっています。

例えばこの thermae の「温泉、浴場」も熱に関係していますし、「体温計」は英語で thermometer といいますが、ここにも thermo- が登場しています。

テルモという体温計などの医療機器で有名な会社がありますが、この社名も thermometer に由来しています。

 

イタリア語で「温泉」は?

さて、イタリア語では「温泉、共同浴場」は、terme (テルメ)といいます。thermae とよく似ています。「テルマエ・ロマエ」にイタリア語を学べるヒントがあり、このコトバも身近になってきますね。

vocabolario

  • terme (女性名詞 複数) 「温泉、(古代の)公衆浴場」
  • termale (形容詞) 「温泉の」

※ 「テルマエ・ロマエ」のイタリア語版も購入できます!⇒テルマエ・ロマエ(イタリア語版)

 

モナ・リザは、モナ・リザにあらず!

111030_1453~02.jpg モナ・リザは、モナ・リザにあらず!
 

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「モナ・リザ」が通じないイタリア

今日は、いつもとちょっと趣向を変え、イタリア語でも、すぐには連想ができない名前についてです。

先日あるイタリア人のお母さんとお会いしました。かわいらしい娘さんを連れています。

「お名前は?」と聞くと…

「ジョ」、

「ジョ、Gio?」

これはもちろん愛称で、正式にはGioconda (ジョコンダ)だったのですが、話がわからないのはそれからです。

そのお母さんが、「日本では同じ名前が、ダ・ヴィンチの絵でよく使われてますネ~」と言うのです。

ダ・ヴィンチの「ジョ」という絵?

私はなんのことだかわかりませんでしたが、よく考えてみれば、「ジョ」は「ジョコンダ」、「ジョコンダ」は「モナ・リザ」。

・・・「モナ・リザ」のイタリア語の呼びかたなのです。

「モナ・リザ」はイタリアの絵ですから、イタリア人も「モーナ・リーザ」と言いそうですが、イタリアでは、La Gioconda (ラ・ジョコンダ)と呼びます。

 

ミッキーマウスのイタリア語は?

世界的に同じ名詞だとおもっていたらイタリア語だと全然違った、という例は他にもあります。

ミッキーマウスも、イタリア語では Topolino (トポリーノ)といいます。「ネズミ」のことをイタリア語では topo というからです。

イタリア人は当然だ、と思って使っていてもわれわれにはすぐにはわからない固有名詞は結構あるんですね。

vocabolario
  • topo (男性名詞) 「ネズミ」

 

 

ソマリアの海賊

111030_1453~02.jpg ソマリアの海賊

 
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♪ STEP 1 ♪(お時間のない方はここだけ)
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以前、アフリカ・ソマリア沖の海賊がニュースになりました。

イタリア語で「海賊」は、pirata (ピラータ)といいます。このpirataは、なじみがないかというと、そうでもありません。

ハリウッド映画の「パイレーツオブカリビアン」の pirates や、野球選手であった桑田投手が引退を迎えた、大リーグチーム、ピッツバーグ・パイレーツの pirates はご存じでしょう。

英語のpirates(パイレーツ)を考えると、「海賊」を表すイタリア語の pirata (ピラータ)にも、ぐっとなじみが出てきます。

 

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♪ STEP 2 ♪ (さらにステップアップされたい方は)
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ちなみに「海賊船」のことは、nave pirata (ナーヴェ ピラータ)といいます。nave(ナーヴェ、=船)は「操縦、航海」のナビゲーション(navigation)と同じ語源です。海賊を学んだので、「山賊」もみてみましょう。「山賊」はイタリア語で bandito (バンディート)です。

banditoは、「山賊」のほかに、「盗賊、ギャング」といった意味もあります。

 

logo_small.jpg vocabolario

  • nave  【船】
  • pirata  【海賊】
  • bandito 【山賊、盗賊、ギャング】

興味のある時事ニュースは、語彙力のアップにつながります。

丸暗記せず、エッセイを読みながら、イタリア語学習ができるのが、私の教材です!
https://itacica.com/lettera.html

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♪ 編集後記 ♪
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今回は、海賊と山賊という物騒なテーマでした。

今、ニュースになっている「海賊」という言葉を耳にしたとき、映画や小説の中だけではない、
と思われた方も多かったと思います。

以前、東南アジアのラオスを旅行していたら、「この国道は山賊が出る」とガイドブックに書いてあり、びっくりしました。

カルボナーラとカーボン紙

111030_1453~02.jpg カルボナーラとカーボン紙
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カルボナーラの元は炭?

あの美味しいクリームパスタ、 カルボナーラ( carbonara )。

この言葉を探ってみましょう。

carbonara の元となる、carbone (カルボーネ)は、 イタリア語で「石炭、炭」という意味。

つまり、英語でいうカーボン( carbon )なのです。 Cという炭素記号にもなってますね。

今はあまり使われなくなりましたが、 複写式の紙の「カーボン紙」の「カーボン」です。 煤(すす)に、蝋(ろう)や油をまぜて 作られているからだそうです。

 

メールの「CC」もカーボンから

ちなみに、メールで同じものを複数の相手に送るとき、 「cc」というものを使いますが、 これは、Carbon Copy の略なのです。 カーボン紙は使っていませんが、 複写したコピーを送っているからでしょうね。

それでは、carbonara の意味は何でしょう?

・・・

・・・

答えは「炭焼き、炭焼き人」です。

これがどうしてパスタの名前になったかを調べたところ、諸説あるようです。 あのクリームソースに振っている黒こしょうが 炭(すみ)の粉に似ているからとか、 炭焼き職人がつくった料理だから、などです。

イタリア語で正式には、

Spaghetti alla carbonara (スパゲッティ アッラ カルボナーラ)

となります。 あまりに親しみのある料理ですが、 カーボンと関係があるなんて意外ですね。

 

logo_small.jpg vocabolari

  • carbone
    「石炭、炭」
  • carbonara 「カルボナーラ、炭焼き、炭焼き人 」Spaghetti alla carbonara

 

 

グロテスクは洞窟から?

111030_1453~02.jpg グロテスクは洞窟から?

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「グロテスク」はもとはイタリア語

奇妙なデザインを見たりしたとき、「ちょっとグロテスクだな」なんていう言い方をします。

このときの「グロテスク」という言葉ですが、出どころを調べてみたらとてもおもしろいことがわかりました。

グロテスクはフランス語の grotesque (グロテスク)が外来語として日本語に定着したのですが、もともとは grotta (グロッタ)というイタリア語なのです。

grotta というのは「洞窟(どうくつ)」という意味で、あの有名なナポリにある「青の洞窟」も Grotta Azzurra (グロッタ アッズーラ)といいますね。

ではなぜ洞窟が、グロテスクになったかというと、ある洞窟から発見された模様がとても奇妙で「グロテスク」だったからなのです。

 

vocabolari

  • grotta (女性名詞) 「洞窟」
  • grottesco (形容詞) 「グロテスクな」

 

日本人しか知らないイタリア語?

111030_1453~02.jpg 日本人しか知らないイタリア語?

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ロッテのおいしいお菓子toppo
 
ロッテの人気のお菓子、「トッポ」をご存じですね。このトッポは TOPPO と綴りますが、意味はなんでしょう?

私は、商品をみるとなんでも「これはイタリア語じゃないか?」と勘ぐるようになっていますが、このトッポは大発見!

toppo は、イタリア語の辞書をみると、なんと「(木を切ったあとに残る)切り株」という意味だったのです! なるほど、あの茶色のお菓子は切り株をイメージしていたのか!と納得。

ところが、イタリアでは・・・
 
ところが、何人かのイタリア人に、「 toppo という単語を知ってる?」と聞いたところ、「シラナカッタ、ツカワナイ」と言われてしまいました。

どうやらイタリア語でもマイナーな単語のようです・・・。それをお菓子の名前にするのもおかしいなあ?

そこで、早速私はロッテの「お客様相談室」に電話! このトッポの由来を聞くと・・・、

「これは背の高い『ノッポ』から名づけられました。イタリア語では『切り株』ですか? ほう~・・・」

と感心されました。残念・・・。

この世紀の大発見(!?)も、由来は違う結果でしたが、トッポというお菓子を今一度よく眺めてみましょう。

確かに、「木」をイメージして茶色で、枝のあとがついていたりしませんか? 偶然にしてはできすぎですよね?

イタリア人に会ったら、toppo はイタリア語で「切り株」という意味だよ、と教えてあげましょう。

 

「電車遅れます」表示

111030_1453~02.jpg 「電車遅れます」表示


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イタリアの駅の表示にある ritardo
 
イタリアに行くと、駅の掲示板には、行き先、発車時刻、プラットホームの番号などの他に、ritardo (リタルド) という欄があります。

ritardo は「遅れ、遅延」という意味で、「列車の発車が遅れている」という表示なのです。20min と表示されたら、「20分遅れ」ということです。

「遅れます」の表示欄をあらかじめ作る・・・いかにもイタリアらしいと思いませんか?

音楽のリタルダンドとは・・・

ritardo  という単語を見ると、音楽をよくご存じの方なら、ritardando (リタルダンド)という用語が思い浮かぶでしょう。

これは「だんだん遅く、だんだんゆっくりと」という意味です。テンポをゆっくりしていくときに使われています。
 
(上の写真は poco rit. つまり poco ritardando 「少しゆっくりと」ということです。 )
私がイタリアに魅かれたのは、この ritardo でも平気(?)でいるようなお国柄もあるかも知れません。

東京ではラッシュ時、2分後に正確に電車が来るとわかっていても、つい、来た電車に飛び乗ったりしてしまいます。仕事でも納期、締め切り、メールに終われて、なんだかせわしないと思うとき、ふと、ゆったりとした時間感覚をもてたら、と思います。

ちなみに、イタリア語の時間ですが、

「秒」は secondo (セコンド)、「分」は minuto (ミヌート)、

「時間」は ora (オーラ)、

といいます。英語とよく似ていますね。

 
 
logo_small.jpg vocabolari
  • ritardo (男性名詞) 「 遅れ、遅延 」
  • ritardando (副詞)「
    だんだん遅く、だんだんゆっくりと 」
  • secondo  「秒」
  • minuto  「分」
  • ora 「時間」

セリエAと日本シリーズ

111030_1453~02.jpg セリエAと日本シリーズ
 

 

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セリエAは「シリーズ」

サッカー女子の日本代表、通称「なでしこジャパン」がW杯で劇的な優勝を遂げたことは記憶に新しいと思いますが、男子も女子もサッカーは日本のレベルがどんどん上がってきているので楽しみですね。

イタリアではサッカーのJリーグに当たるものを「セリエA」と呼ぶのをご存じだと思います。スペインやイングランドと並んで世界最高レベルと言われています。

 

この「セリエ」とはイタリア語で綴ると serie で、最後にsをつけるとわかるように、英語の series 、つまりプロ野球の「日本シリーズ」のような「シリーズ」のことなんですね。

これは意外と気づかないことです。

 

セリエ serie の使い方

この serie は、シリーズのように連続しているものや、スポーツのリーグのようにひとまとめになっているものを指すので、日常的に使われる便利な単語です。

 

例えば、

una serie di francobolli

だったら「切手が1セット、1シリーズ」ということになります。

ちなみにイタリアサッカーには serie A だけでなく、serie B も serie C1、C2もあります。さすがサッカーの国ですね。

 

logo_small.jpg vocabolari

  • seria (女性名詞) 「シリーズ、セット」

una serie di francobolli  「切手が1セット、1シリーズ」

 

ボッテーガ・ヴェネタ

111030_1453~02.jpg ボッテーガ・ヴェネタ


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ボッテーガ・ヴェネタは「ヴェネトの工房」
 
先日、イタリアの女性に人気の革製品ブランドである Bottega Veneta(ボッテガ ヴェネタ)は、どういう意味ですか?というご質問をいただきました。

Bottegaは、「店、商店」という意味のほかに、「工房」の意味があり、Venetaは、ヴェネツィアなどの都市がある「ヴェネト州の」ということです。


つまり、「ヴェネトの工房」といった意味でしょう。

「店」のnegozioという単語はカンタンに覚えられる!

ちなみにイタリア語で、「店」は bottega のほかに、negozio (ネゴーツィオ)といいます。

この語源は、とても面白いのです。

元はラテン語の negotium で、neg は「否定のNo」、otium は「暇」ということで、「暇がない」→「忙しい(仕事)」→「商売」となったようです。

昔から商売というのは忙しいものだったようですね。そうすると negozio と「商店、店」ということもリンクしてきます。

 
ちなみに英語のネゴシエーション(negotiation)も、「商売上の」取り引き、ですから、同じ語源です。ネゴシエーションとイタリア語の negozio (ネゴーツィオ)はつながっていたわけです。
logo_small.jpg vocabolari
  • bottega (女性名詞)「工房、店」
  • negozio (男性名詞)「店、商店」

< 例 >

 

 1. negozio di abbigliamento

 

< 訳例 >

 

 1. 洋服店