貯蓄・貯金・貯蔵食

貯蓄は将来への不安
日本は貯蓄率の非常に高い国として有名です。
先日、ある本で、「貯蓄、貯金、貯蔵食、というのは、冬の寒さの厳しい北ヨーロッパの発想だ」と、書いてあり、なるほどと思うことがありました。
冬に作物ができず、冬ごもりのために夏に働いておく、という発想から、稼いだお金も将来のために蓄えておこう、というわけです。
貯蓄は寒さの厳しい北ヨーロッパの発想
たしかに、冬の寒さがさほど厳しくない南ヨーロッパや、南米などラテン系の国々では、明日のための貯蓄より、今を楽しもう、という発想が強いですね。
一方、日本は、北日本や日本海側を除けば、気候がかなり温暖な国です。なのに、どうして「たくわえ」が多いのでしょうか?
それは、おそらく明治以降、ドイツ・イギリスといった北ヨーロッパを中心とした文化を、受け入れてきたからではないでしょうか?そして、「老後はどうするの、もしも~なったら…」とCMなどで、絶えず将来への危機意識を煽られているからかもしれませんね。
それは、「明日のために今日がんばる、その明日がやってくると、また明日のためにがんばる」となり、ラテンの国からは、冬眠前みたいに感じられるのかもしれません。
明治維新後、イタリア・スペインの文化が中心に輸入されていたら、面白かったかも、なんて勝手な想像もしてみます。
イタリア語の risparmiare はドイツ語由来
ちなみに、イタリア語で「貯蓄・貯金する、節約する」は、risparmiare (リスパルミアーレ)と言いますが、ドイツ語の sparen 「蓄える」から派生した語、ということですから、言葉もやはり北から来たんですね。

- risparmiare (動詞) 「貯蓄、貯金、節約する」
cassa di risparmio