日本でひろまるカタカナ外来語を手がかりにイタリア語を学ぼう、というのがいつものコンセプトです。楽しんでいただけるようユニークなものを、と意気込んでいるので、今回の「ティラミス」はちょっとありふれているかと思い、後回しにしていたテーマでした。
しかし慣れ親しんだ「ティラミス」でも、調べてみると面白いことがわかってきたので、お伝えしたいと思います。
イタリア菓子の代名詞「ティラミス」
1990年代に日本に紹介され、あっという間にイタリアのお菓子の代名詞となった「ティラミス」は、ご存じの通り tiramisù と書きます。
このようにつながって綴るとわかりませんが、実は立派なイタリア語のフレーズなのです。
こう書けばなるほど納得でしょうか。
Tirami su ! (ティーラミ ス!)
どうでしょう?
分解すると、
tira が「引き上げる、もちあげる」の動詞 tirare 、
mi は「私を」という人称代名詞。
そして
su は「上に」という意味になります。
つまり「私を上に引きあげて」ということで、「私を元気にして」「私を励まして」といった意味のフレーズだったのです。
このお菓子は、ヴェネツィアが発祥とされており、特に女性はおいしいティラミスを食べれば元気倍増ですよね。
tirare ですが、たとえば
Tira la porta, non spingere.
だったら「そのドアは引いてね、押してはだめよ。」となります。
あのティラミスが、3語のイタリアから構成されていた意味あるフレーズだったとは、われわれ日本人のほとんどは知らないでしょう。
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