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ルネッサンス→

firenze

ルネサンスはどうしてフランス語?

私は先日、久しぶりに Toscana 地方の Firenze を訪れました。

やはり、毎年世界中から何十万人という観光客を引き寄せるだけあり、街の至るところで歴史が感じられる素敵なところです。市街地図も、何世紀も前からほとんど変わっていないとのことです。

Firenze はルネッサンスの都として14~16世紀ごろにかけて栄え、レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロという大芸術家を生みました。

しかしヨーロッパの歴史上、特に有名なこの古典文化の復興運動のことを、どうして「 ルネッサンス 」というのでしょうか?

そもそも「 ルネッサンス 」は、イタリアのこの Firenze を中心として栄えたにも関わらず、なぜか Renaissance( ルネッサーンス )という「フランス語」で世界的に知られています。

調べてみたところ、どうやらフランスの歴史家がこの「 ルネッサンス 」という用語を名づけたことに由来しているようです。

 

イタリア語はリナッシメント

しかし、誇り高い(!?)当のイタリアでは、ルネッサンスのことをフランス語ではなく、

Rinascimento( リナッシメント )

というイタリア語で呼びます。

この「 ri 」は「 リピート、リバース、リバウンド 」の「 リ 」で「 再び 」という意味であり、nascimento は nascere ( ナッシェレ = 「 生まれる 」)という動詞からわかるように「 再び生まれる 」 ⇒ 「 再生 」 のことだったのですね。

「 再生 」はもちろん古代ギリシア・ローマの文化の再生を意味しています。

ルネッサンス ⇒ renaissance( 仏語 )⇒ rinascimento( イタリア語 )

となるわけです。

 

【ひとりごと】

先日、2年ぶりにイタリアを訪れました。トスカーナ地方のFirenzeと、シチリアのPalermoの2都市を訪れましたが、あまりの違いに2カ国を旅したような気分でした。

Palermoでは、地元の人には口ぐちに「Firenze? 行ったことないな~」といわれ、びっくりしました。

イタリアは、地方にそれぞれご自慢のワインや郷土料理もあり、やはり、それがイタリアらしさの良いところだな、と思いました。