カエサル(シーザー)の登場
共和制ローマは、戦争により現在のイタリア半島以外のヨーロッパ、東ヨーロッパ、北アフリカへと領土を拡大していきました。内乱状態にありましたが、その中で登場したのが、軍事的英雄として知られるカエサル( Gaio Giulio Cesare 紀元前100年頃 – 紀元前44年、写真下)です。
皇帝となったカエサル
カエサルは、エジプト、スペインなどへの遠征をしていますが、特にガリア( Gallia、現在のフランス周辺)を制圧したことで知られています。このガリア遠征はカエサルが綴った『ガリア戦記』( Commentarii de Bello Gallico )として記録されています。
当時、内乱状態にあった共和制ローマで、終身の独裁官( dittatore )、つまり「皇帝」であるエンペラー( imperatore )となったことで、共和制ローマ( Repubblica Romana )は実質的に終わりを告げたとされます。
カエサルは紀元前44年、腹心であり養子のブルートゥスによって暗殺されました。『ブルータス、お前もか』( Et tu, Brutus? )という言葉はあまりに有名ですね。
カエサルのイタリア語はCesare
イタリア語では、シーザーともカエサルとも言わず、チェーザレ( Cesare )と呼びます。また、ドイツ語の「皇帝(カイザー)」をあらわす( Kaiser )の語源にもなっています。