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ルネッサンス時代

1453年の東ローマ帝国の滅亡によって、歴史的には「中世」( mediovale )という時代は終りとされます。14~16世紀は、イタリア史でも燦然と輝くルネッサンス( Rinascimento )の時代ですが、ルネッサンスというのは文化芸術の話が中心で、実際のところイタリア半島は戦乱の時代でした。

firenze

中世の末期の15世紀になってもイタリアは政治的なまとまりがなく、中央集権的な権力といえばローマ教皇か、南部のシチリア王国ぐらいのものでした。

あとはハプスブルグ家、ブルボン家などの支配を受けたり、自治都市のコムーネ( comune )が各地に作られます。ヴェネツィア共和国( Repubblica di Venezia )や、ナポリ王国( regno di Napoli )などは独立した国家でした。

16世紀前半にはイタリアの統治をめぐって、主にハプスブルク家(神聖ローマ帝国皇帝・スペイン王)とヴァロワ家(フランス)の間でイタリア戦争( Guerre d’Italia del XVI secolo )が起きており、ルネッサンスの時代が芸術に勤しんだ平穏な時代ではないことがわかります。