コンプレックスは劣等感ではない?
「自分の体形にはコンプレックスがあるなー」とか、
「あの人は優秀だからコンプレックスを感じるよ」」といったりしますね。
このように日本人であるわれわれは、コンプレックスという言葉は「劣等感」という意味で使っているのですが、厳密にいうと「誤用」なのです。
調べてみると、確かに英語の「コンプレックス」は「複雑」ということであり、誰かより劣っているという「劣等感」ではありませんね。心理学では「複雑に絡み合った倒錯的な心理状態」を指すのだそうです。
「ゴチャゴチャして難しい、錯綜している」そういうことを指しているんですね。
このコンプレックスは、「多くの部分、要素からなっているもの」という語源を知っておくとさらによくわかります。いろんな部分から成り立っているというニュアンスなので、「総体、全体」とか「複雑な」を意味しています。
英語のコンプレックスは、イタリア語でもとてもよく似ていて complesso (コンプレッソ)といいます。意味も同じで、名詞であれば「総体・全体」であれば、形容詞であれば「複雑な」という意味です。
complesso (aggettivo)「複雑な、多くの部分からなる」
ーun sistema complesso
ー「複雑なシステム」
complesso (nome m.)「全体、総体、組織」
となります。
いま一度、「コンプレックス」という言葉を見直す機会になりますし、そのことを知っているとイタリア語でも意味がよくわかりますね。
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