絵画で「フレスコ画」というのをお聞きになったことがあると思います。イタリア・ルネッサンス期の壁画などで、盛んに用いられた絵の描き方です。
ラファエロやミケランジェロの作品にも、フレスコ画があります。
このフレスコ画というのは、壁に漆喰(しっくい)を塗り、その漆喰が「乾かないうち」に、つまり「フレスコ( fresco )」な状態で、顔料で絵を描く技法のことをいいます。
この「フレスコ( fresco )」は、ずばりイタリア語。
意味は「新鮮な、さわやかな、新しい」という日常的な言葉なのです。frescoは「新鮮な」という意味のほかに、「涼しい、冷たい」という意味もあります。
「フレスコ」の使い方
例えば、
pasta fresca (パスタ フレスカ)
だと、どういう意味かわかりますね。新鮮なパスタ、ですから「生パスタ、打ち立てのパスタ」ということです。
野菜でも新鮮でとれたてのものはイタリア語で、 fresco と言います。そしてこの fresco は、変形して英語の「フレッシュ(fresh)、新鮮」になっているわけです。
でも、フレスコ画の画法と「フレッシュ」が結びついている日本人はあんまりいないでしょうね。「フレスコ画」は「フレッシュ画」だったわけですから。
ちなみにイタリア語で「フレスコ画」のことは affresco (アッフレスコ)ともいいます。